アジングの道具の中で、いちばん迷いやすいのがラインです。エステル、PE、フロロカーボン、ナイロンと種類が多く、太さも「号」と「lb」の2つの数字で書かれています。ここを理解しておかないと、道具をそろえ直すときや、釣り場の状況に合わせて選ぶときに苦労します。この記事では、ラインの種類の違いと太さの目安を、数字と一緒に順番に解説します。
うっちー


アジングの糸は「道糸+ショックリーダー」の2段
アジングの糸は、リールに巻く道糸と、その先に結ぶショックリーダーの2種類を組み合わせるのが今の基本です。道糸には感度のよいエステルやPEを使い、先端には衝撃やこすれに強いフロロカーボンのショックリーダーを結んで、そこにジグヘッドを付けます。
4つの素材の違い
釣り糸の素材は、主にナイロン・フロロカーボン・エステル(ポリエステル)・PEの4つです。比重が1より大きい糸は水に沈み、1より小さい糸は水に浮きます。
| 素材 | 比重 | 伸び | こすれ | 結び目の強さ |
|---|---|---|---|---|
| ナイロン | 1.14(ゆっくり沈む) | ある | 傷つきやすい | 直線の強さの約85% |
| フロロカーボン | 1.78(よく沈む) | ナイロンより少し少ない | 傷つきにくい | 約70% |
| エステル | 1.38(沈む) | 少ない | 傷つきにくい | ナイロンよりやや劣る |
| PE | 0.97(水に浮く) | きわめて少ない | 摩擦に弱い | 約40% |
数値はサンラインの素材データによるものです(製品によって多少変わります)。ここから、それぞれの特徴とアジングでの使いどころを見ていきます。
エステル:今のアジングの主流
伸びが少ないので、ジグヘッドが水の中でどう動いているか、アジが触ったかどうかが手元に伝わりやすい糸です。比重が1.38と水より重く、軽いジグヘッドを潮になじませやすいのも、アジングで主流になっている理由です。
一方で、伸びないぶん衝撃に弱く、アワセや魚が掛かった瞬間に切れやすくなります。そのため、フロロカーボンのショックリーダーを必ず結びます。また巻きぐせが付きやすいので、使う前に軽く引っぱって、くせを伸ばしてから使いましょう。
PE:細くても強い
細い糸を何本も編んだ糸で、まっすぐ引っぱったときの強さはナイロンの約2.5倍あります。伸びもきわめて少なく、感度も高い糸です。
ただし比重が0.97で水に浮くため、風の影響を受けやすく、軽いジグヘッドが浮き上がりやすいことがあります。細い繊維の集まりなのでこすれにも弱く、結び目の強さは直線の約40%まで下がります。ショックリーダーは必須で、結び方も丁寧にすることが大切です。
フロロカーボン:ショックリーダーの定番
表面が硬くて傷つきにくく、水を吸わないので劣化しにくい糸です。光の屈折率が水に近く、水中で見えにくいのも特徴です。この性質から、アジングではショックリーダーとしてよく使われます。
道糸として使うこともでき、その場合は2lb(0.6号)前後が目安です。ただ糸質が硬いので、リールに巻くと扱いにくく感じることがあります。
ナイロン:しなやかで扱いやすい
しなやかでリールになじみやすく、適度に伸びて衝撃を吸収してくれる、扱いやすい糸です。道糸にするなら1号(4lb)前後が目安です。
ただ、伸びがあるぶん感度はエステルやPEより控えめです。水を吸うと性質が変わるので、こまめに巻き替えましょう。直結でも使えますが、今はナイロンでもショックリーダーを付けるのが主流です。
号数とlb:太さと強さは別の数字
ラインのパッケージには、号数とlb(ポンド)の2つの数字が書かれています。号数は糸の太さ、lbは糸が切れるまでの強さを表す数字です(1lbは約0.45kg)。
注意したいのは、同じ号数でも、素材によって強さが大きく違うことです。実際の商品で比べてみると、次のようになります。
| 商品 | 号数 | 強さ |
|---|---|---|
| エステル(シマノ サイトレーザーEX エステル) | 0.4号 | 最大1.8lb(約0.8kg) |
| PE(ダイワ 月下美人デュラセンサー) | 0.4号 | 平均3.9kg(約8.6lb) |
| フロロカーボン(シマノ ソアレ リーダーEX) | 0.8号 | 3lb(約1.4kg) |
| ナイロン | 1号 | 約4lb(約1.8kg) |
同じ0.4号でも、PEはエステルの4倍以上の強さがあります。逆にエステルは、0.4号でも2lbに届きません。だからこそ、エステルの先には3lb前後のショックリーダーを結んで強さを補います。ラインを選ぶときは、号数だけで比べず、パッケージのlb(強力)表示も見るようにしましょう。






アジングでの太さの目安
| 使い方 | 素材 | 太さの目安 |
|---|---|---|
| 道糸 | エステル | 0.3〜0.5号 |
| 道糸 | PE | 0.2〜0.4号前後 |
| 道糸 | ナイロン | 1号(4lb)前後 |
| 道糸 | フロロカーボン | 2lb(0.6号)前後 |
| ショックリーダー | フロロカーボン | 3lb(0.8号)前後・70cm前後 |
細い糸ほど、軽いジグヘッドを遠くまで投げやすく、沈みやすく、アタリも伝わりやすくなります。そのかわり切れやすくなります。太い糸は切れにくい反面、風や潮の影響を受けやすく、軽いジグヘッドが扱いにくくなります。最初は目安の真ん中あたりから始めて、慣れてきたら細くしていくと失敗しにくいです。PEを選ぶときは、ロッドの「適合ラインPE」の範囲に入っているかも確かめましょう。
ショックリーダーの付け方
ショックリーダーは、フロロカーボンの3lb前後を70cm前後の長さで使うのが目安です。結ぶ場所は2か所あります。
道糸とリーダー:8の字結び
- 道糸の先とリーダーの端を10cmほど重ねて、2本をそろえて持ちます。
- 2本まとめて、直径5cmほどの輪を作ります。
- 輪を1回ねじって、交わっている部分をひねります。
- 道糸の先と、リーダーの長い側(ジグヘッドを結ぶ側)をまとめてつまみ、輪にくぐらせます。
- 4本の端を均等に引いて締め、最後に道糸とリーダーの長い側を引いてしっかり締めます。
- 余った糸を3mmほど残して切ります。
締める前に、つばや水で結び目を湿らせておくと、こすれた熱で糸が傷みにくくなります。
リーダーとジグヘッド:ユニノット
リーダーとジグヘッドは、ユニノットで結びます。結び方は「釣り糸の結び方」で図と一緒に解説しています。締めたあとにハーフヒッチ(ひと結び)を1回入れておくと、切った余り糸が後ろ向きになり、ゴミが引っかかりにくくなります。
迷ったときの組み合わせ
| こんなとき | 道糸 | ショックリーダー |
|---|---|---|
| 最初の1セット | エステル 0.3〜0.5号 | フロロカーボン 3lb前後 |
| 遠くまで探りたい・強さがほしい | PE 0.2〜0.4号前後 | フロロカーボン 3lb前後 |
| 結ぶ手間を少なくしたい | ナイロン 1号前後 | あると安心(フロロカーボン 3lb前後) |
PEは水に浮いて風の影響を受けやすいので、風が強い日が多い場所では、比重の大きいエステルのほうが扱いやすくなります。
ラインを長持ちさせるコツ
- エステル:巻きぐせが付きやすいので、釣り始める前に軽く引っぱって、くせを伸ばしておきます。
- ナイロン:水を吸うと性質が変わるので、こまめに巻き替えます。
- 全部の糸:先のほうがザラついたり、白っぽくなったりしたら、傷んだ部分を切って結び直します(「ライン(釣り糸)とは?」でも解説しています)。
まとめ
- アジングの糸は「道糸+フロロカーボンのショックリーダー」の2段が今の基本
- 道糸は、感度のよいエステル(0.3〜0.5号)が主流。遠投や強さがほしいならPE(0.2〜0.4号前後)
- 号数は太さ、lbは強さ。同じ号数でも素材で強さが大きく違うので、lb表示も見る
- ショックリーダーはフロロカーボン3lb前後を70cm前後。道糸とは8の字結び、ジグヘッドとはユニノット
道具全体の選び方は、STEP1でまとめています。


次は、ジグヘッドとワームの選び方です。


アジングの全体像は「アジング入門」でまとめています。
参考:釣り百科「アジのルアーフィッシング(アジング・入門者向け)」(ヤマリア株式会社、監修:西野弘章)、シマノ「ソルト初心者釣り教室 準備編(ライトソルト)」、サンライン「一般的なラインの素材特徴」、各メーカーの商品情報。






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