難易度基礎 ★★☆☆☆
所要時間約13分
前提STEP1(持ち物と服装)
釣り竿とリールは、釣りでいちばん長く付き合う道具です。ところが釣具店に行くと、竿には「270」「3号」「10-270」などの数字が並び、リールにも「2500」「C3000」と書かれていて、最初はどれを選べばいいのか分かりません。この記事では、竿のラベルに書かれた数字の読み方から、竿とリールの組み合わせ方、使ったあとの手入れまで、最初の1本を選ぶために必要なことを順番にまとめます。
この記事で身につく力
- 竿のラベルの数字(長さ・号数・仕舞寸法)を読んで、竿を比べられる
- やりたい釣りに合わせて、竿とリールの組み合わせを選べる
- 使ったあとに、竿とリールを正しく手入れできる
うっちー


結論:最初の1本はこの組み合わせ
堤防でサビキ釣りやちょい投げから始めるなら、次の組み合わせがおすすめです。
- 竿:長さ2.7〜3m前後の、振出(ふりだし)式の竿
- リール:2500〜3000番のスピニングリール
- 糸:リールに最初から巻いてあるナイロン糸(2.5〜3号前後)でOK
竿とリールがセットになった入門セットでも、この条件に近いものなら十分です。ここから、なぜこの組み合わせなのかを、竿のラベルの読み方と一緒に見ていきましょう。
竿の各部の名前
まずは、竿の部分の名前を覚えておきましょう。釣具店で相談するときや、説明書を読むときに役立ちます。
- 穂先(ほさき):竿のいちばん先の細い部分。魚のアタリがいちばん出やすいところです。
- ガイド:糸を通す輪。竿の先から手元まで並んでいます。
- リールシート:リールを取り付ける金具です。
- グリップ:手で握る部分です。
竿についてもう少し知りたい人は、「ロッドって何?」も読んでみてください。
竿の選び方:ラベルの数字を読む
竿のラベルや商品名には、長さ・号数(またはオモリ負荷)・仕舞寸法・継数などが書かれています。この数字が読めれば、竿選びで迷うことはぐっと減ります。
① 長さ:m表記とフィート表記
エサ釣り用の竿は「270」「300」のようにcmやmで長さを表すことが多く、「270」なら2.7mです。ルアー用の竿は「8.6ft(フィート)」のようにフィートで書かれることが多く、1フィートは約30cmなので、8.6フィートは約2.6mです。
| 長さ | 向いている釣り・場所 |
|---|---|
| 2m前後 | 足元を狙う釣りや、ボート・小さな港。取り回しが楽 |
| 2.7〜3m前後 | 堤防のサビキ釣り・ちょい投げ。最初の1本に向いている |
| 3.6〜4.5m | ウキ釣りや、足場の高い堤防。仕掛けを遠くに流したり、足元の障害物をかわしたりしやすい |
長い竿は遠くまで届き、足場の高い場所でも扱いやすい反面、重くて取り回しが難しくなります。はじめは、扱いやすさと届く距離のバランスがよい2.7〜3m前後から始めるのがおすすめです。
② 号数:竿の種類で意味がちがう
竿に書かれた「号数」は、竿の種類によって意味がちがいます。ここがいちばん迷いやすいポイントです。
| 竿の種類 | 号数が表すもの | 最初の1本の目安 |
|---|---|---|
| 磯竿(ウキ釣り・サビキなど) | 使える糸(ハリス)の太さと、竿の強さの目安。数字が大きいほど強い | サビキにも使うなら2〜3号、ウキ釣り中心なら1.5〜2号 |
| 投げ竿・ちょい投げ竿・船竿 | その竿に合うオモリの重さ(オモリ負荷)。「10-270」なら、オモリ10号前後が合う長さ2.7mの竿 | ちょい投げならオモリ負荷10〜15号前後 |
| ルアー用の竿 | 号数ではなく、硬さ(UL・L・ML・Mなど)と、使えるルアーの重さ(g)で表す | 用途に合わせて選ぶ |
オモリの「号」は重さの単位で、1号は約3.75gです。10号なら約37.5gになります。同じ「3号」でも、磯竿の3号とオモリ負荷3号の竿はまったく別のものなので、竿を比べるときは、まずどの種類の竿かを確かめましょう。
③ ルアー用の竿の表記
ルアー用の竿は、「S86ML」のように、長さ(8.6フィート)と硬さ(ML=ミディアムライト)を組み合わせた名前がついていることが多く、ラベルには、使えるルアーの重さ(g)も書かれています。アジングのような専門の竿の選び方は、「アジング入門 STEP1 道具の選び方」でくわしく解説しています。






④ 仕舞寸法と継数:振出式と並継式
竿を縮めたり分けたりしたときの長さを仕舞寸法(しまいすんぽう)、いくつに分かれるかを継数(つぎすう)といいます。竿のつなぎ方には、大きく2つの種類があります。
| 振出(ふりだし)式 | 並継(なみつぎ)式 | |
|---|---|---|
| しくみ | アンテナのように、中から竿を引き出して伸ばす | いくつかに分かれた竿を、差し込んでつなぐ |
| 仕舞寸法 | 短い(40〜70cm前後のものも多い) | 長め(2本継なら竿の長さの半分くらい) |
| 持ち運び | 電車や車でも運びやすい | 竿ケースが必要になることが多い |
| 多い竿 | エサ釣り用の万能竿・磯竿・ちょい投げ竿 | ルアー用の竿 |
エサ釣りから始めるなら、コンパクトに持ち運べる振出式が便利です。振出式の竿は、伸ばすときは穂先側から順に、しまうときは手元側から順に行います。無理にねじったり、勢いよく振って伸ばしたりすると、竿が抜けなくなったり傷んだりする原因になります。
「万能竿」として使われる竿の種類
「万能竿」という名前の竿もありますが、実際には、いろいろな釣りに使いやすい次のような竿が「万能竿」として選ばれています。
| 竿の種類 | できる釣り | 特徴 |
|---|---|---|
| ちょい投げ・コンパクトロッド | サビキ、ちょい投げ、ウキ釣り | 2.7m前後で扱いやすく、仕舞寸法も短い。最初の1本に向いている |
| 磯竿(2〜3号) | サビキ、ウキ釣り、足元の釣り | 長くしなやかで、魚の引きを吸収しやすい。ウキ釣りを楽しみたい人に |
| ルアー用の竿(ML前後) | ルアー、軽いちょい投げ | 並継が多い。ルアー釣りもしたい人に |
アジングロッドやシーバスロッドのような専門の竿は、特定の釣りに合わせて作られているので、最初の1本として選ぶ必要はありません。やりたい釣りが決まってから選べば十分です。
リールの選び方
最初はスピニングリール
| スピニングリール | ベイトリール(両軸リール) | |
|---|---|---|
| 取り付ける位置 | 竿の下側 | 竿の上側 |
| 投げやすさ | 軽い仕掛けも投げやすく、糸が絡みにくい | 投げるときにコツが必要(糸がからまる「バックラッシュ」が起きやすい) |
| 主な使い道 | 堤防のエサ釣り・ルアー釣り全般 | 船釣り、重いルアーを使う釣りなど |
| 合わせる竿 | スピニング用の竿 | ベイト用の竿 |
堤防から始めるなら、扱いやすいスピニングリールを選びましょう。リールは竿に取り付ける位置がちがうので、竿もリールの種類に合ったものを選ぶ必要があります(スピニング用とベイト用の両方に使える竿もあります)。
番手:リールの大きさの目安
スピニングリールの「2500」「3000」などの数字は番手(ばんて)といい、リールの大きさと、巻ける糸の量の目安です。数字が大きいほど大きく、太い糸をたくさん巻けます。
- 1000〜2000番(小型):アジングなどの軽いルアー釣り
- 2500〜3000番(中型):堤防のサビキ・ちょい投げ・ウキ釣り。最初の1台に向いている
- 4000番以上(大きめ):遠投や、大きな魚を狙う釣り
シマノの「C3000」のように、番手の前にアルファベットがつくこともあります。これは、2500番と同じ大きさの本体に、糸を多く巻けるスプールを組み合わせたものです。メーカーによって表記の決まりが少しちがうので、迷ったら「2500〜3000番」と覚えておけば大丈夫です。番手のくわしい見方は「リールとは?種類・番手の見方」でまとめています。
糸付きのリールでOK
入門用のリールには、ナイロン糸が最初から巻いてある「糸付き」のものが多くあります。最初は糸付きのリールで十分です。糸の種類や太さのちがいは、「ライン(釣り糸)とは?」でくわしく解説しています。
ドラグ:糸が切れるのを防ぐしくみ
スピニングリールの前(または後ろ)についているつまみはドラグといい、魚に強く引かれたときに糸を送り出して、糸が切れるのを防ぐしくみです。締めると糸が出にくく、ゆるめると出やすくなります。ドラグの確かめ方は、「STEP4 投げ方・釣り方の基本」で、釣りの前の準備といっしょに解説しています。
釣り方別:竿とリールの組み合わせ早見表
| やりたい釣り | 竿 | リール・糸 |
|---|---|---|
| サビキ釣り | 2.7〜3.6mの振出竿(ちょい投げ竿・磯竿2〜3号など) | 2500〜3000番/ナイロン2.5〜3号 |
| ちょい投げ | 2.7〜3mの振出竿(オモリ負荷10〜15号前後) | 2500〜3000番/ナイロン3号前後 |
| ウキ釣り | 3.6〜4.5mの磯竿(1.5〜2号前後) | 2500番前後/ナイロン2〜3号 |
| ライトなルアー釣り | ルアー用の竿(長さや硬さは狙う魚に合わせる) | 1000〜2500番 |
※目安です。釣り場の広さや足場の高さ、狙う魚によって変わります。迷ったら、行く釣り場とやりたい釣りを釣具店で伝えて相談してみましょう。
セットで買う?別々に買う?レンタルは?
はじめての1本なら、竿・リール・糸がそろった入門セットが手軽です。数千円からあり、届いたその日から釣りに行けます。もう少し長く使いたい人は、竿とリールを別々に選ぶと、自分に合ったものを組み合わせられます。海釣り施設の中には、竿とリールを貸し出しているところもあるので、まずは借りて試してみるのもひとつの方法です。
いちばん手軽:入門セット
持ち運びやすさ重視:振出のコンパクトロッド+糸付きリール
長く使いたい人に:3mの振出竿+中型リール
メーカーごとの万能竿のくらべ方は、「万能竿の選び方比較」でもまとめています。
使ったあとの手入れ
海で使った竿とリールには、塩や砂がついています。そのままにしておくと、さびたり、回りが悪くなったりする原因になります。海釣りから帰ったら、その日のうちに真水で洗いましょう。
- ドラグを締める:リールの中に水が入りにくくなります。
- シャワーの水で洗う:竿とリールにシャワーをかけて、塩と砂を流します。リールは、常温の真水で1〜2分ほどが目安です。竿は、中に水が入り込まないように表面を洗います。
- 水を切ってふく:軽く振って水を切り、やわらかい布でふきます。
- ドラグをゆるめて陰干しする:風通しのよい日かげで乾かします。
リールは、お湯や洗剤を使うと中の油(グリス)が流れてしまうので、常温の真水で洗います。乾かすときも、ドライヤーや直射日光は避けましょう。竿の洗い方(水の温度や洗剤を使えるかなど)はメーカーや竿によってちがうので、くわしくはそれぞれの取扱説明書に従ってください。






よくある失敗と、安全の注意
| よくある失敗 | こうすれば防げる |
|---|---|
| 「3号」だけ見て買ったら、思っていた竿とちがった | まず竿の種類を確かめてから、号数の意味を読む |
| スピニングリールに、ベイト用の竿を合わせてしまった | 竿がスピニング用かどうかを確かめる |
| 振出竿が縮まなくなった | 伸ばすときは穂先から、しまうときは手元から。使ったら洗って乾かす |
| リールの回りが悪くなった | 海で使ったらその日のうちに真水で洗う |
- 竿を振る前に、後ろと周りに人がいないか必ず確かめる
- 頭の上の電線や木に注意する。竿は電気を通すものが多く、電線に近づけるのはとても危険
- 雷が聞こえたら、竿をたたんですぐに釣りをやめ、建物や車の中に避難する
まとめ
- 最初の1本は、2.7〜3m前後の振出竿と、2500〜3000番のスピニングリール(糸付き)
- 竿の号数は、磯竿なら強さの目安、投げ竿・ちょい投げ竿ならオモリ負荷。まず竿の種類を確かめる
- 持ち運びやすさなら振出式。伸ばすのは穂先から、しまうのは手元から
- 竿とリールは、やりたい釣りに合わせて組み合わせる。迷ったら入門セットでOK
- 海で使ったら、その日のうちに真水で洗って陰干し
QUEST CLEAR
最初の1本を選ぶ目を、手に入れた。
次は、その先につける仕掛けとエサの話。
参考:ダイワ「初心者入門 ロッド」、ダイワ「初心者入門 リール」、ダイワ「初心者入門 お手入れ」、ダイワ「釣り用語集」、シマノ「釣りの始め方」、各メーカーの商品情報。





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